2013年5月25日土曜日

元気でなにより!

あ~そういや~明日から夏服だ・・・
そう思い久しぶりに足を通した学校指定の夏服は少し窮屈に感じた。
どこがって?
もちろん、腹回り。
レングスの長さはもちろん変わらないから、ウエストがね・・・
腰ばきなんて冗談じゃない。
これじゃまるで、優等生だね。
まぁ、がっこいくだけだからいいか。
いかんせん、朝飯くったらボタンがはちきれそうだよ。
そんな重たいお腹を引きずってバイクにまたがると
エンジンを一発でかけて、今日もアクセルをあける。
最近体重が落ちないのは、バイクのせいかもしれないな。
そんなことを思いつつ、気だるい学校までの距離をバイクを飛ばす。
少し離れたところに、バイクを止めて何食わぬ顔をして登校する。
これが俺の日常だ。
学校側にばれたことは一度もない。
とにかく、この長い階段を上がればようやく校門だ。

人ごみにまぎれて憂鬱な顔で、階段を上がろうとすると、階段脇の空きスペースに
3人の男がウンコ座りをしていた。
そのうちの真ん中の奴があきらかに俺をみているので、やむ得ず足を止めて
視線を注ぐ。
俺の後ろを歩いていた奴が迷惑そうに脇にそれていく。
何秒か目が合っているので、仕方がない足をそちらに運んでみた。
生憎、俺は男と見詰め合っている趣味はないのだ。
オレ「なんかようか?」
バカ「別に・・・」
オレ「は?ようもねぇ~のに人のかお見てんじゃね~よ」
バカ「生まれつきこゆう目ナンすよ」
オレ「ふ~ん・・・じゃいいや」

とりあえず、その場をあとにしたが、そもそも奴との因縁はここが始まりなんじゃないかと思う。
わかっていることはひとつ年下で、いきがってる小僧ということ。
なんだか、バック(後ろ盾)がいるとかで、ここ1年でだいぶ目立つようになった奴だ。
バックがおらんとなんもできんのかいな?
そんな気持ちを持ちつつも、触らぬ神にたたりなしってねとあえてかかわることはしなかった。
それでも、単純に気に入らない野郎の一人として記憶にインプットされた。

奴のことを気に入らないという人は多かったけど、主だって何かをしようとする人はいなかった。
まぁ、あいつもバカじゃないからヤバイセンパイにはうまいこと、筋は通していたんだろう。
特にその後なにかあったわけではないが、気に入らないのは変わらなかった。

その年度の3月オレは卒業で、大好きなスケートボードで右手首の一部を折りギブスを
巻いていた。
卒業式も終わり後は帰るだけ。
だけど、オレはひとつだけやり残したことがあった。
そう、あいつだ!
あいつに一発お見舞いしないことには、卒業できん!
右手は折れているけど、どうやって喧嘩しようかいな?
そんなことをおもったけど、あいつを見つけたときにはあいつしか見えていなかった。
ぶっ殺す!!
とりあえずそう叫んで、左手で胸ぐらをつかんで、鼻っ柱にいっぱつかましてやった。
後はどうにでもなれだ!!
いきなり始まった、オレと奴の喧嘩。
まわりがどうだったかなんて覚えてない。
とりあえず、視界に映るのはVANSのhalf cabだけ。
そう、髪の毛つかまれて身動きが取れないオレの足元だ。
情けないことに、右手を使うわけにもいかず(言い訳)
幾度となく顔に膝蹴りを食らった。
もちろん首をひねって衝撃をにがしてはいたが(とかっこよく書いておく)、いかんせんしんどい。
バカ「オラ!殺すんじゃねぇのかよ!!」
バーカ、お前殺して捕まりたくなんて、ないやい。
この頃にはようやく冷静さを取り戻していたオレは
「ころすっつたって言葉の綾だろ?」
なんて的確に言葉を返すと
バカが
「オレがなにしたってんだ?」
と聞いてきた。
だからオレは言ってやったんだ。
べつに・・ただ気に入らないだけ、そんなもんだろ?
そこで、喧嘩は終了。
いくぞ!って仲間に声をかけてそいつらは帰っていった。
これがオレの卒業式の思い出。
せっかくの卒業式なのに、がっつり負け負けムードをつくり出してしまったオレは
とりあえず一発かましてやったし、俺みたいな奴もいるってこともわからせたし
よしとしよって努めて明るく振舞った。
すくなからず、雰囲気は壊してしまったしみんなには申し訳ないことをした。


内心ははらわた煮えくり返っていたんだけどね。
相手と、ふがいない自分に。
顔の腫れをとるため、アイスノンで冷やしながら家で寝ていると一本の電話がかかってきた。
俺が電話にでると、
「俺が殺ればいいんでしょ?」
「俺がそいつをやればいいんでしょ?」
そういきなり問い詰められた。
その友達は学校辞めてたし、その場にいなかったから少し驚いたけど
あぁ、もう耳にはいったのか・・・そう思いつつ
丁寧に友達の申し入れは断った。
それをやったら、カッコつかないしね。
そういうと、
「まぁ、お前がいいならいいけど・・・」
そう言ってこっちの気持ちを察してくれた。
だけど、俺は友達のこの行為に言葉に確実に心を救われたんだ。
さっきまで頭の中でグルグルしていたことが、紐解かれて少し落ち着くことができた。
なにより、うれしかった。
うれしくて、なんだかどーでもよくなって心が晴れたんだ。


今でも覚えてる。
あの時の、気持ちや感情。
本当にありがたかった。
そんな友達も、東京に出てしまい幾年月。
最近じゃ顔もみないし、連絡もとっていない。
今日はそんな友達の誕生日だ。
何年かぶりに、連絡してみようかな??
ねぇ、カエルのゆうじくん


そんなわけで、連絡とってみました!
相変わらずで、元気な声が聞けました!
なんだかんだで、お互い歳をとった。
だけど、いまでも繋がっていれることがうれしいです。
今度、もどってきたら一緒にご飯食べにいくんだ!
楽しみだな~。
チャンチャン。

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