2011年6月17日金曜日

妄想Q

「もう少ししたらいくよ」
テーブルのコーヒーを口にふくむと彼が言った。
「あ・・・うん」
私は自分のカップにコーヒーを注ぎながら
カウンター越しに彼の背中に向かって答える。
ほんのさっきまで、楽しく会話をしていたのに
離れなければいけない時間が、近づくにつれて
言葉を失っていく。
別れの言葉をお互い濁すように。
 
さっきまでの楽しい会話の切れ端が心に響く。
静まり返った部屋のなかに離れたくない!
そういう気持ちが空気に伝わる。

「お願いだからもう少しだけ一緒にいて」
そう言って彼の隣に座り腕をとる。
ただ一緒にいたいだけなのに、現実はシビアで
静かな部屋に時計の音だけが鳴り響く。
まるであなたがいってしまうのを
私に伝えるためだけに存在するかのように時間を刻む。
 
一緒にいれる時間が楽しくて、あなたの優しい気持ちに
包まれて幸せを感じれば感じるほど、この沈黙が長く感じてつらい。
 
どんなに言葉を並べても、どんな言葉を選んでも
この気持ちはあなたに届かなくて、伝えられなくて
沈黙がつくる距離があなたと私の隙間で
それはどうしようもないんだけど、
地球を一回りしてもきっと埋まらない。
ただ、側にいたいだけなのに・・・。

彼の肩に寄りかかり体重を少し預けて
「許されるなら、ずっとこうしていたい」そう言うと
彼はそっと私を抱き寄せてキスをしてくれた。
ただそれだけで、すべてが伝わったように感じる。
こんなにも近くであなたの呼吸を感じて
あなたのぬくもりを感じて。
足りない言葉は隙間は気持ちはキスひとつで埋まってしまう
これが夢ならずっと側にいられるのに。
そう強く願うばかりで・・・
 
 
 
これ、わかる人いたらすごいと思う。
わかったらジュースぐらいご馳走します!
たぶんかなりの妄想Qだから、無理かと思いますが・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿